こんな僕でも社長になれた - 新装版にあたって

 こんにちは、家入です。
 この本を出したのが二〇〇七年。paperboy&co.を立ち上げて五年後のことでした。そして再出版にあたり、この後書きを書いている今が、二〇一二年。
 そうか、もう最初の起業からちょうど十年たったんだ。
 二〇〇七年にたちもどって後書きを書くというのは、タイムマシンで過去に行ったようで何だか不思議な気持ちです。

 あれから更にまた色々やらかすよ、お前は。
 僕は当時の僕に、そう、こっそり教えてあげたい。

 そう。この本を出した後にもまた、色々とありました。
 むしろ描かれてないことだらけだ(続編を書きますか……)。
 
 二〇〇八年、つまり出版の翌年にペパボはJASDAQに上場。
 二十九歳の僕はJASDAQ市場最年少上場社長となりました。
 二〇〇九年、僕は三十歳でペパボの社長を退任。ペパボとは一転して、なんとカフェ事業会社を起業。都内で数店舗のカフェをオープンさせました。
 二〇一一年にはハイパーインターネッツという会社を起業。クリエイターを支援するウェブサービス「キャンプファイヤー」をオープンさせたり、若い起業家を応援するベンチャーキャピタルを立ち上げたりしました。
 そして今はLivertyというチームを組んで、新しい試みをやってたりもします。

 個人的なところを言うと、上場前後あたりで三十㎏のダイエットに成功して激ヤセしたり、なぜか急に酒が飲めるようになり(むしろ大酒飲みに……)上場で得たお金で飲みまくって……失敗したり……。
 いやいや、やはりこれは続編を出すべきかもしれない。

 まさか自分がペパボを離れるなんて、この本を書いた時は思ってもみなかったでしょう。

 ……いや、予感はあったのかもしれない。
 ペパボを作った当初から「いつ僕が居なくなってもいいように」と考えて、組織づくりをしてきたので。本書に出てくる創業メンバーの健太郎は、今やペパボの代表取締役社長として、ペパボを切り盛りしてくれています。

 結局のところ、僕は一つどころに留まることが出来ない人間なんだろう。
 新しい遊び場をつくり、遊ぶ中でいろんな刺激を受け、また新しいことがやりたくなり別の新しい遊び場をつくる。
 この本にもあるように、コンプレックスの塊の僕は、満たされないまま新しいことにチャレンジし続けるのだと思います。
 それが良いのか悪いのかはわからない。みんなに迷惑だってかけるし、去るときはいつだって悲しい。

 僕はこれからも色んな場所を作り続けます。
 会社もウェブサービスもカフェも、全部「遊び場」だ。ネットとかリアルとか関係ない。 僕が今何を考えているのか、何をやっているのか、なんてのはTwitterやFacebookで発信しまくってるので、ぜひフォローしてください。

 最後に、素敵な解説文を書いていただいた、友人の佐々木俊尚さん。愛のある帯文を寄せていただいた津田大介さん。シンプルでかっこいいデザインをしてくれた水戸部さん。
 そしてイースト・プレスの上硲さんやみなさまに感謝しつつ。

 ありがとう。

二〇一二年八月  家入一真

次の章解説 佐々木俊尚

目次

全文公開にあたって
プロローグ 
第一章 貧乏な家に生まれて
第二章 「ひきこもり」だったあの頃
第三章 長いトンネル
第四章 起業前夜
第五章 ペパボ黎明期
第六章 成功、そして未来へ
エピローグ
新装版にあたって
解説 佐々木俊尚


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こんな僕でも社長になれた

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