noteに書こうと思いながら時間が経ってしまった。改めて、振り返りも兼ねてまとめておきます。お悩みにGPT3.5を搭載したメカニカル仏がお答えするサービス、HOTOKE AI を個人的に立ち上げました。
(「メカニカル仏」は電グルオマージュ)
なぜ作ろうと思ったのか
去年からGPT3を利用したクラファンジェネレータなどを開発していましたが、この応用でAIカウンセラーが作れないか?なんてことをぼんやり考えていました。
そんな矢先にGPT3.5 APIが3月2日にリリースされたので、せっかくだしこれを使って面白いサービスができないか?と思い立ち、作りかけていたAIカウンセラーに手を加えて仏に仕立て上げ、翌日には HOTOKE AI をリリースしました。我ながら早い。
なぜ仏教?
あまり公に言ってはないのですが、僕は数年前に浄土真宗で得度(出家)をしています。なぜ得度したのかは話すと長くなるのでまたどこかで書くとして割愛しますが、僕もまた、浄土真宗の宗祖、親鸞の教えに惹かれた一人です。個人的には、親鸞の生き方や教えはとてもパンクでインターネット的であり、生きづらさを抱える人にとっての救いだと思っています。
最近、龍谷大学の深尾副学長ともYoutubeで対談しました。
元々宗教全般が好きで、この十数年個人的に学んできた分野でした。これまでの人生において身近な人の死などでもがき苦しんだ際に、「そもそも人生とは苦しいものであり、世界は無常である」を根本原理とする仏教と出会い、「嘘がない」と感じたのがより深く知りたいと思ったきっかけです。
と言うわけで、仏教の教えをもっと知ってほしい・仏教の教えをベースとして悩み相談ができるサービスを作りたい、といったところから、HOTOKE AIの制作に至りました。
ただ、仏教だけでは一面的なので、心理学やコーチングなど、様々な視点からアドバイスをするように手を加えています。
リリース後の反応
リリースから20日で20万件を超える悩み相談が寄せられ、関心の高さが伺えます。どこで存在を知ったのか、ある時から中国圏からの利用も増えた為、中国語(簡体・繁体)・英語・韓国語にも対応しました。
いつでも相談できるよう、LINEにも対応しました。フレンド登録をしておけばいつでも気軽に相談ができるようになっています。
わざわざ人に相談するほどでもないこと、逆に、重すぎてこれまで誰にも相談できなかったことなど、機械だからこそ気軽に相談でき、すぐにレスが来ることからむしろそこに人肌を感じる、なんて、逆説的な現象が起きていることが個人的には面白いと感じています。また、人間にありがちなバイアス(偏り)がないので、アドバイスを受け入れやすい、という声もあります。
夕方のニュースでも特集いただきました。
今後の予定
まだ一人で開発をしている状態なのでそこまで大規模な展開が出来ませんが、LINEボットの多言語対応や音声対応などは早々に実現したいなあと。あとは、意図的に今は対話という形をとっていないのですが、より深く悩みを聞き、個別に適切な回答をするためには対話形式が望ましいかなとも考えています。Fine-tuningなどの手法も色々と実験したいところです。(一緒に開発してくれる仲間を募集したい!)
ChatGPT3.5になって値段はかなり安くなりましたが、それでも月間のAPI代もバカにならなくなってきたので、どこかで収益化も考えないとなあと思っています。どうしたものか。
もうすでに国内外でもサービスはたくさん出てきていますが、カウンセリングなどの領域ではAIの活用がとても有用だと感じています。直接AIが答えるだけではなく、カウンセラーのアシスタントとなる、など色々できることはありそうですね。
半分ネタ的に作ったサービスではありましたが、AIでも良い、まずは悩みを他者に話す、といったカルチャーを作ることができたら良いなあ、なんて考えています。
利用者の声
Twitterのつぶやきから転載させていただきました。ありがとうございます!